〔 おもとの丘奮闘記2023-㉒ 〕
10月の中旬になり、日中はまだ暑い日があるものの、朝晩はめっきり涼しくなりました。しかし、今年の夏は猛烈に暑かったですね。圃場での仕事は暑さとの戦いでしたが、何とか乗り切りました。
さて、秋になってかぼすがますます美味しくなります。サンマや鍋など、かぼすで数段美味しくなる料理がいっぱいです。かぼすをたっぷり絞って、秋を満喫しましょう。
〔セイタカアワダチソウの花〕・・・実は外来雑草です。
かぼすの色が変わりつつあります
前回のブログで紹介したように、かぼすは季節の推移とともに、外観や中身(果汁)が変わっていきます。8~9
月は緑色ですが、これは未熟な状態のかぼすで、香りは鮮烈で酸(酸っぱさ)もやや強いのですが、果汁の量はや
や少ないという特徴があります。
10月になると、果皮の緑色がだんだん薄くなり、11月の中旬頃には完全に黄色になります。これは、成熟(熟
れること)に伴う変化で、果汁は酸味がまろやかになり量も増えます。
園地の条件で色づきに差が出ます
(現在の着色程度)
(やや日陰の園地)緑色がぼんやりと抜けていく (日当たりの良い園地)はっきりと黄色になりつつある
サンマにかぼす
サンマの旬になりました。近年サンマの不漁が続いて「高級魚」になっていましたが、今年は漁獲量が増えて一般
家庭でも買えるなったと聞いています。このサンマ、ちょっと皮が焦げる程度に焼いて、熱々にかぼすをギュッと
かけると、そのおいしさと言えば「はあ~幸せ~」と言う気分になります。せっかくのサンマにかぼすをかけない
と、おいしさは半減します。
サンマの本場宮城県の気仙沼で、「気仙沼サンマ祭り」に大分県カボス振興協議会からかぼすを送って、東北の皆
さんにもかぼすの魅力を広めています。
鍋にもかぼす
鍋用に色々なポン酢が市販されています。しかし、香りというか風味は今イチという感じがします。ポン酢は何と
言っても「生しぼりポン酢」が最高です。かぼすを使ってポン酢を作ってみましょう。
〇その場でポン酢
・器にかぼす果汁と醤油を1:1で入れ、それに鍋のだし(汁)を加えてお好みの濃さにしていただき
ます。かぼすをその場で絞るので香りがよく、とてもおいしい鍋になります。
・醤油の代わりに麺つゆ(2倍濃縮)を使うと、かつおや昆布のだしが効いてより一層美味しくなります。
〇自家製作り置きポン酢
毎回作るのは面倒くさいという方は、作り置きしたらどうでしょうか?
・やや大きい容器に、かぼす果汁と醤油を1:1で入れ、かつお節(お茶パック等に入れる)か昆布を
何枚か入れる。かつお節や昆布を長く入れておくと臭いがきつくなるので、2~3日経ったら引き揚
げます。コクや甘みが欲しい方は、酒やみりんを煮きってアルコールを飛ばしてから入れましょう。
※醤油が半分入っていますので保存性はありますが、冷蔵庫で保存するのが望ましい。
かぼすのシーズン終わりに、たくさんポン酢を作って何か月も保存したいという方は、ビンに入れて
低温殺菌(66°C前後で30分加熱)すると数か月保存できます。
(何と言っても生しぼり)
だんだん果汁の量(比率)が増えてきます。
風味豊かなポン酢を作りましょう。
(写真は昨年11月の黄かぼす)
それにしても今年の夏は暑かった。スタッフ一同汗だくでかぼす園の管理をしました。
8月17日から「緑かぼす」の出荷を開始して、10月に入ってピークは過ぎました。
現在、過渡期で「黄緑かぼす」の販売を続けていますが、やや注文は落ち着いていま
す。
11月に入ると「黄かぼす」の販売が始まります。気温の低下と相まって鍋物需要と
ともにバンバン注文が来ることを期待しています。皆さん、鍋を食べましょう。
( おもとの丘の長老 )
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